知的財産のスペシャリスト!弁理士試験

資格の概要

弁理士とは、知的財産に関する専門家として、特許権、実用新案権、意匠権、商標権などを取得したい方のために、特許庁への手続きを代理します。権利の取得に加え、権利化後も他社や海外における模倣・侵害の対策など、権利の維持に関して相談・コンサルティングを行います。
近年、試験制度が変わり、難化傾向にありますが、資格取得後は、特許事務所(勤務・経営)、企業内弁理士など活躍の場が多く、大幅なキャリアップに繋がります。

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■試験日程
・短答式筆記試験/5月
・論文式筆記試験/7月
・口述試験/10月

■申込期間
3月下旬~4月上旬

■受験料
12,000円

■受験資格
学歴、年齢、国籍等による制限は一切ありません

<以下、短答試験について>
■試験会場
東京、大阪、仙台、名古屋、福岡

■試験形式
五肢択一/マークシート方式

■試験科目
・特許・実用新案
・意匠
・商標
・条約
・著作権法・不正競争防止法

■試験時間
3.5時間

■合格基準
65%程度
※科目別合格基準/各科目40%(原則)

■受験申込・問合せ
特許庁 工業所有権審議会
https://www.jpo.go.jp/index/benrishi_shiken/index.html

合格に向けた学習のコツ

数年前と比較すると、合格者の数も半減し、超が付くほどの難関試験になりました。直近のデータでは、平均受験回数が4回以上ということもあり、従来のように2年で合格できるような方は一握りだと考えた方が良いでしょう。勉強時間も3千時間を要するという声が多く、就学・就労・家事以外の一切の時間を犠牲にする覚悟が必要となります。

独学はオススメしません。資格予備校を利用しなければ、合格はほとんど不可能だと思います。総額で数十万円の学費が必要になりますが、時間はお金で買う!と割り切りましょう。まずは無料体験等を利用して、自分に合う講師を見つけてください。性格的に合わないと、その後の勉強に支障が出ます。合格者を輩出した実績も判断材料となります。

日常の勉強に関しては、担当講師の提案する、勉強のやり方やスケジュールを必ず実践しましょう。短答試験に合格すると、翌年、翌々年まで免除されるため、論文の対策に集中することができます。この試験のヤマである論文試験では、問題の添削が必須となります。ゼミに入室し仲間と一緒に勉強することで、自分を強制的に追い込むのもおすすめです。

予備校が前提のため、市販のテキストはあまり充実しておらず、講義とセットになった教材を使用することになります。
短答対策においても、論文と範囲の重なる四法に注力して勉強すると良いでしょう。その際、必携となるのが、「産業財産権 四法対照」と「工業所有権法逐条解説」(通称:青本)になります。その他の参考書に関しては、講師が指定するものを適宜購入してください。

重箱の隅をつつくような問題が多いため、深く広い知識が問われます。講座を申し込む際にDVDをオプションで付ける、または、講義をICレコーダーで録音するなどして、反復して理解するようにしましょう。通学・通勤の間に、倍速で聞くことをおすすめします。

弁理士はどんな人向けに必要?

特許事務所や企業の知財部など、すでに知財の分野で働いている方や、技術の知識を活かしたい方に向いている資格です。働きながら取得するには、とても大変な資格であるため、将来の方向性が定まっている学生は、就学中に受験を済ませておくと良いかもしれません。

合格者の数が激減した理由として、弁理士の数が一定数に達したことが考えられます。出願件数が増えない限り、業務獲得における競争にさらされることになるため、資格取得後の身の振り方は想定しておくべきだと思います。理系の法律家とも言われるように、技術関連の知識が乏しいと、担当できる業務に限りがあります。文系出身で商標を専門とする弁理士もいますが、8割は理工系出身の方であるという点を、受験前に留意しておく必要があります。

知的財産の創出・保護・活用は、この国の産業における重要な課題です。その担い手として、知財のスペシャリストが必要とされます。軽い気持ちでは挑戦できない難関試験ですが、学習のベクトルと量が正しければ、狭き門を突破できると思います!